PTSD(心的外傷後ストレス障害)になったら。なりそうになったら「聞きたい言葉」
こんにちは♪ 「辛口美心論」のエリザベスです❤
今回は心理学編です。
3月11日ということもあり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)について、
いつものテンションではない感じでお伝え出来ればと思います。
よく軽い会話で嫌なことがあった時に「トラウマになるよ~」
なんて冗談になるくらい、やっと一般的になってきたと思います。
みなさんは、「PTSD」聞いたことはありますか?
実は、私が心理学を学び始めたきっかけは、
PTSDぎみになったことがあるから。
この記事を読んでいるあなたも、実はそうではないですか?
PTSDの何よりの苦しさは
「人に話せないこと」と「話しても理解してもらえない孤独感」です。
だから、「風邪」と同じレベルで、すべての人に知ってほしい。
エリザベスの切実なお願いです。
PTSDとは?
この病気は、戦争で戦うアメリカの兵士が、命の危険や恐怖を感じたり、
人を殺す・殺されるという見るに堪えない状態から、
戦争が終わって年月が経っても、フラッシュバック(記憶が繰り返す)する
状態から研究がスタートしています。
強烈なショック体験、強い精神的ストレスが、心のダメージとなって、
時間がたってからも、その経験に対しての強い恐怖を感じるものです。
震災などの自然災害、家事、事故、暴力や犯罪被害などが原因になると
言われています。
日本では、阪神大震災の際に
早めにケアすることによりPTDSを発症させない取り組みがスタートしてます。
人は、自分が生きてきた過程の中では想像もできないような経験をすると
記憶が焼き付きます。
心理学的に、「人は忘れようとすればするほど、繰り返し思い出す」
恋愛でいう、振られてしまった人ほど、失恋を引きずるように、
逃げたい記憶ほど、追ってくるのです。
PTSDになるとどんな症状がでるのか?
PTSDの症状は、他の精神的な病気の併発と身体的な症状が
重なっておこってくることが多いです。
◆PTSDの特徴的な症状としては、フラッシュバックがあります。
強烈な記憶を、その記憶に関連付いた「キーワード」が引き金(トリガー)
になって、時と場所を選ばずに「強烈な記憶の世界」に引きずり込まれるのです。
例えば、食事をしていて、引き金(トリガー)に接触すると、
過去の「強烈な記憶の世界」をその場で感じてしまうので、
急に呆然としたり、泣く、吐く、暴れるという行動になることもある。
毎日、毎日避けて、ビクビクして生きているのです。
本人が引き金(トリガー)を知っている場合と、
認知していない場合があるので、そこは注意して下さい。
◆記憶と関連している病気なので、健忘・解離の症状も出やすい。
【健忘】普段から記憶から逃げることを習慣化しているからか、
日常生活でもところどころ記憶を失う。
精神状態が良くないときは特に、記憶が穴ぼこだらけの状態になる。
【解離】自分が自分ではないような感じになる
幽体離脱のようなイメージで、
自分を俯瞰で上からぼーっと眺めている感覚が続く
「自分すら他人事」という感じだろか。
PTSDの人の約半分が、うつ病や不安障害、適応障害を併発している。
心的外傷の前の自分には、
症状によって「想像もできない自分」になってしまうことに
精神的混乱を起こしてしまう。
PTSDになるタイミング
強烈なストレス体験からすぐにPTSDになるわけではない。
まず強烈なストレス体験から1ヵ月の間に、イライラや不安、不眠などが続けば
ASDと診断されます。
このまま、症状が落ち着けば一過性のものとして、時間と共に解決します。
そこから3ヶ月以上状態が続くと、PTSDと診断されます。
また、PTSDの発症はASDから何年もたってから、トリガーによって
突然発症することもあります。
治療法などは、また別の記事で詳しくお話させて頂きます。
強烈なショック体験をしてしまったら
直後は、言葉に出来ないほどの放心状態、または興奮状態であると思います。
ですが、なるべく早いうちにカウンセリングに行くことを
お勧めします。
PTSD専門のカウンセラーは少ないのですが、
ほとんどのカウンセラーが対応可能なはずです。
何より大切なのは、
話せるうちに話して強烈な記憶をゆるめること
泣いても、わめいてもいいので、とにかく利害関係のない第3者に
打ち明けることをしてほしい。
◆なぜかというと、PTSDを発症するころには、
健忘と解離によって、「失感情症」(無感情、自分の感情が認識できない)
になってしまうことで、その時の状況を話せなくなるのです。
◆なぜ「利害関係のない第三者」かというと、
「ものすごく傷ついた話」を信頼できる身近な人に話して、
「信じてもらえない」「拒絶される」「否定される」「関係を切られる」
などの、二次被害を受けることがある。
この二次被害を受けてしまうことで、
それ以上誰にも話せずに、PTSDを発症してしまう人は多い。
なので、カウンセリングルームでも、電話でもチャットでも良いので
早急にカウンセラーに話をしてほしい。
PTSDの人の周りの人ができること
PTSDの人と接する時に、絶対に覚えておいてほしいことがあります。
上記の二次被害だけはしないでほしい。
◆「ASDは興奮状態で打ち明け、PTSDは淡々と打ち明ける」
身近な人の、強烈なストレス体験を聞くのも、ストレスになります。
ストレス体験を聞いた人が、ASDになる可能性もあります。
ですが、
もし打ち明け話をされたときは、
①ものすごい勇気を振り絞って打ち明けている事実を受け止める
②疑わず、話の途中で止めず
③相槌を打つ
④辻褄の合わない話でも、突っ込まない
⑤責めない、怒らない、アドバイスをしない
ただただ、時間がかかっても、話をきいてあげて下さい
PTSDの原因の多くは、暴力・性的な虐待・犯罪に巻き込まれる・戦争体験などです。
この原因は、加害する誰かがいなければ発生しません。
あなたに打ち明けた人は、
自分の意に反して、巻き込まれた、被害者です。
カウンセラーではない人には難しいと思いますが、
「あなたには、何一つ落ち度はない」
という立場で話を聞いて下さい。
「聞きたい言葉」
〇「あなたは悪くない」
被害者であるはずのPTSDの人は、自責の念で苦しんでいる人が多いです。
災害などで、「自分だけ助かってしまった」
「あの時〇〇していなければ」というセリフで自分を責めています。
〇「話してくれてありがとう」
無力感・疎外感・孤立感でいっぱいで、人間不信な状況でも
一生懸命打ち明けてくれたことを認めて差し上げて下さい。
PTSDの人は、被害者なため、人に対して強烈に失望し、
不信感と警戒心をいつももっています。
なので、
どんな話をしても危険ではない相手であるだけで、まずは十分です。
読んで頂いて、ありがとうございます。
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